歴代高柳賞-歴代高柳研究奨励賞

H28年度(2016)高柳研究奨励賞受賞

中島 正博(なかじま まさひろ)

【 名古屋大学大学院工学研究科マイクロ・ナノメカトロニクス研究センタ助教 】

ナノマニピユレーションシステムの開発とバイオ応用

候補者は、機械工学・制御工学の立場から、バイオ・医療技術への応用・発展を目指して、単一細胞解析技術、局所環境制御・計測技術、細胞の3次元組立技術などに対する微細操作を応用した研究を世界に先駆けて推進してきた。特に、電子顕微鏡内でのナノマニピュレーションシステムの開発とバイオ応用に関して、工学と理学・医学といった異学術分野との学術的な連携を積極的に行い、共同研究を通じて新たな学術分野を開拓すべく、研究活動を推進してきた。

候補者の研究業績は、学術論文:70件、国際会議論文:187件、著書(チャプターを含む):10件、招待講演:9件、国内会議オーガナイズドセッション企画・開催:15件、国際会議ワークショップ企画・開催:6件を実施してきた。特に、2012年からTechnica1 Committee on Micro/Nano Robotics and Automation(IEEE RAS TC)、Technica1 Committee on Nano Energy、 Environment and Safety(NEES) として国際的に学会活動及び運営に携わっている。受賞歴として特に、H25年度にThe IEEE Nanotechnology Counci1からEarly Career Award in Nanotechnologyという国際的な賞を受賞した。以上より、国内外において非常に活発な研究活動を推進している。

また、研究費の獲得状況は、これまで平成21~22年度 科学研究費補助金 若手研究(B)(研究課題名:テレスコピング・カーボンナノチューブを用いたナノアクチュエータに関する研究)、平成24~25年度 科学研究費補助金 萌芽研究(研究課題名:低侵襲な細胞操作用ナノツールのエクスチェンジャーシステムの構築)、平成24~27年度 科学研究費補助金 若手研究(A)(研究課題名:ナノインジェクションシステムの開発と線形動物への応用)の研究代表者として研究を実施してきており、現在は、平成27~28年度 科学研究費補助金 基盤研究(C)(研究課題名:線虫の走性を利用した局所操作・解析用デバイスの創製)の研究代表者として、本分野の更なる発展を目指して研究活動を行い、顕著な研究活動実績がある。

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